バンカーが出ないと悩んでいませんか?
バンカーショットは、58度などロフトが多いクラブのフェースを開き、構えはオープンスタンス。
そこからアウトサイドインのカットに打つのが「セオリー」ですが、中には次のような疑問を持っている人がいるかもしれません。
- セオリー通りにやっているのにバンカーから出ない…
僕も以前は上記の悩みを持っていまして、「教科書通り」に打っているのにボールが上がらなかったりシャンクしたりしてました。
しかしセオリーを全く無視すると、簡単にバンカーから脱出できる。
もしかすると、バンカーが出ないのはセオリー通りに打っているせいかもしれません。
バンカーショット成功の鍵は、「どうすればバンカーから出るのか」のメカニズムを知り、それを実現するために合理的なスイングをすることです。セオリーが先じゃないということです。
この記事では、バンカーが出ない原因と、バンカーから一発で脱出するための「秘策」を紹介します。
バンカーが出ない原因
バンカーが出ない原因は、主に次のとおりです。
- すくい打ち
- バウンスを上手く使えていない
- 砂を前に飛ばせていない
詳しく説明しますね。
原因①すくい打ち
バンカーショットは、上から下に打たなければいけません。
「バンカーはアウトサイドインに打ちなさい」と言われるのは、クラブを上から下に入れやすいスイング軌道だからです。
しかしボールを上げようとしたり、ダウンスイングでシャフトが寝たり、ヘッドアップしたりしてしまうと「すくい打ち」になり、クラブが「下から上」に動いてしまいます。
かなり手前をダフってボールに届かない、トップする、シャンクするなどの原因になります。
原因②バウンスを上手く使えていない
バウンスとは、ソール部分についた角度のことです。
バンカーショットは、バウンスを上手に使うことが鍵になります。
バウンスがあることでクラブが砂に潜り過ぎず、砂を適度に爆発(エクスプロージョン)させられるということです。
バンカーで「フェースを開きなさい」と言われるのは、フェースを開くことでバウンスが使えるようになるからです。
しかし、バウンスが上手く使えないとウェッジの刃の部分(リーディングエッジ)に刺さってしまったり、反対にバウンスが効きすぎて跳ねてしまうことがあります。
原因③砂を前に飛ばせていない
バンカーショットでは、砂とボールを一緒に飛ばすことが必要です。
プロや上級者のバンカーショットを観察してみると、砂をグリーン上まで飛ばしていることがわかります。
しかし、バンカーから出ない人は砂が前に飛んでいません。
バンカーから一発で出すための3つの秘策
ここまでをまとめます。
バンカーから脱出するために必要なことは次の3つです。
- 上から下に振る
- バウンスを上手く使う
- 砂を前に飛ばす
「オープンスタンスでアウトサイドインに振りなさい」「フェースを開きましょう」というのは、言い換えれば上記を実現させるための方法です。
しかし多くの人にとって、これらのセオリーが「逆効果」になっているようです。
「セオリーどおりに振っているのにバンカーから出ない」のは、このためです。
「上から下に振る」「バウンスを上手に使う」「砂を前に飛ばす」ためには、いったん従来のセオリーは捨て、合理的なスイングをすることが大切です。
①クローズスタンスで構える
バンカーショットでは右足を引いた「クローズスタンス」で構えると、クラブを上から下に動かしやすくなり、成功確率が上がります。
とても重要なことなのですが、スタンスの向きとクラブの軌道には次のような関係があります。
- クローズスタンス → 上から下に振りやすい(アウトサイドイン)
- オープンスタンス → 下から上に振りやすい(インサイドアウト)
クローズスタンスから目標方向に振ると、軌道はアウトサイドインになり、クラブは上から下に動きやすくなります。
プロのフェードヒッターはクローズスタンスから左に振り抜いてフェードを打ちますが、これはクラブを上から下に動かしやすいからです。
反対に、オープンスタンスから目標方向に振ると、軌道はインサイドアウトになり、クラブは下から上に動きやすくなります。
ドローボールの練習方法に「オープンスタンスにしてアウトに振る」というものがありますが、これはドローを打つのに適した「下から上」のスイングを行うためです。
バンカーのセオリーは「オープンスタンスでアウトサイドイン」ですが、オープンスタンスにすることでかえってあおり打ちを誘発しているケースが多くあります。
クローズスタンスに構えることでクラブを上から下に振りやすくなり、バンカーから脱出しやすくなります。
②自分のバウンスを知る
バンカーで使っているウェッジのバウンス角は何度でしょうか?
もしかすると、お使いのウェッジのバウンス角によっては、フェースを開くとバンカーから出ないかもしれません。
先述しましたが、フェースを開く目的はバウンスを効かせるためでした。
しかし、そもそもバウンス角が大きい(12度くらい)サンドウェッジのフェースを開くと、バウンス角が大きくなりすぎて跳ねてしまいます。
つまり、バウンス角が大きいウェッジでバンカーを打つ場合、わざわざフェースを開く必要はないということです。
フェースを開く必要があるのは、バウンス角が小さいウェッジで打つ場合のみです。
機会があれば、一度フェースを開かずにバンカーショットを打ってみることをおすすめします。意外と簡単にバンカーから出るかもしれませんよ。
もしバウンス角が小さいサンドウェッジをお使いなら、バウンス角が12度以上でソール幅が広いタイプを選ぶとバンカーが格段に優しくなると思います。
③ロフトが立ったクラブで打つ
「バンカーはロフト角が大きいほど出やすい」と思っている人が多いですが、実はそうでもないです。
身長ほどもある深いバンカーなら別ですが、ふつうの高さのバンカーなら52~54度くらいのアプローチウェッジの方が出やすいです。
なぜかというと、ロフトが立ったクラブの方が砂が前に飛びやすいからです。
逆に言えば、砂を前に飛ばす感覚を養う方がバンカーショットのコツがつかみやすいです。練習でグリーン上に砂を飛ばす練習をするだけでも、効果があります。
意外とピッチングウェッジとか9番アイアンでも、フェースを軽く開いて軽くポーンと打てば、簡単に出るので試してみてください(^^♪