ドライバーでスライスばかりという人は、スイングを変えるよりもつかまるヘッドのドライバーに変えた方が、手っ取り早く解決できます。
ボールがつかまらないということは、インパクトでフェースをスクエアに戻せていないことが原因です。
反対に言えば、ドライバーがフェースをスクエアに戻すための「手助け」をしてくれれば、スイングを変えなくてもスライスが軽減できます。
そして、そのような手助けをしてくれるのがドライバーのヘッドです。
とはいえ、「つかまるヘッドの見分け方がわからない」という人もいるかもしれません。
ドライバーは、見た目でつかまりが良いクラブかどうかを、ある程度判断することができます。
そして、その見分け方はとても簡単です。
今回は、ドライバーの「つかまるヘッドの見極め方」を解説します。
つかまるドライバーのヘッドとは
ボールのつかまりがいいドライバーは、ヘッドが次のような特徴を持っています。
- ヒール寄りにウェートがある
- ヘッドが返りやすい(ネック軸慣性モーメントが小さい)
- フックフェース
- 大きめのロフト角
順番に解説します。
ヒール寄りにウェートがある
画像引用元:テーラーメイド|Mグローレ
ヒール寄りにウェート(重り)があることで、ボールをつかまえるのに必要不可欠な「フェースターン」を促してくれます。
「つかまりがいい」とうたっているドライバーのヘッドは、ほぼ漏れなくヒール寄りにウェートが設置されているので、見た目ですぐに判断が可能です。
つかまりのいいドライバーをお探しなら、真っ先にウェート配置をチェックするといいでしょう。
ちなみに、最近主流の弾道調整機能付きのドライバーには「可変式ウェート」が付いていますが、ヒール寄りに移動させることでつかまりを調整することができます。
ヘッドが返りやすい(ネック軸まわり慣性モーメントが小さい)
ボールをつかまえるためにはヘッドを返し、テークバックで開いたフェースをインパクトで閉じる作業が必要です。
そして、このヘッドの返しやすさを数値化したのが「ネック軸まわり慣性モーメント」です。
わかりやすく言うと、ドライバーのネック部分を中心として、ヘッドが回転しやすいかどうかを表したものです。
ネック軸まわり慣性モーメントは小さくなるほどヘッドが返りやすく、大きくなるほどヘッドが返りにくくなります。
最近のドライバーは大型ヘッドでネック軸まわり慣性モーメントが大きく、ヘッドが返りにくいものが主流です。
これはヘッドの開閉を抑える代わりに、直進性が高く曲がりにくくするための工夫です。
そしてヘッドの開閉がやりくい分、ボールのつかまりも弱くなります。
アイアンと同じようにフェースの開閉を使ってボールをつかまえたい場合には、ヘッドが小ぶりのネック軸慣性モーメントが小さいドライバーがおすすめです。
とはいえ、オートマチックにボールがつかまるわけではありません。つかまえるには、フェースターンが必須です。
その意味で、この手のヘッドは「自動的につかまる」というより、「つかまえやすいヘッド」と捉えた方がいいかもしれません。
フックフェース
フェース面が左を向いたドライバーは「つかまるヘッド」です。
あらかじめフェースが閉じているので、インパクトでフェースが開きやすい人にとって、スクエアに戻しやすくなります。
シャフトを真っ直ぐにして、ヘッドを地面にゴロンと置いたときにフェースが左を向いていればOKです。
メーカーのカタログやホームページで、スペック欄の「フェースアングル」を確認すると確実です。
大きめのロフト角
ゴルフクラブは、ロフト角が小さくなるほどボールがつかまらなくなります。
これは、サンドウェッジと3番アイアンを比較するとわかりやすいでしょう。
ロフト角の大きなサンドウェッジはあまりスライスしませんが、3番アイアンでは大きくスライスします。
ドライバーも同じで、ロフト角を大きくするとつかまりが良くなります。
9度台のヘッドを使っているなら、ロフト角を10度以上に替えるだけでもボールのつかまりが良くなりスライスを軽減できます。
ロフト角が増えることでバックスピンが増えるので、曲がりにくくなるというメリットもあります。