こんにちは。たけちんゴルフです。
今日のお話のテーマは「リカバリー率」についてです。
いきなりですが、「スコアを伸ばす(または安定させる)」ために必要なことは、一体何だと思いますか?
「そりゃ、ドライバーをできるだけ飛ばして、パーオン率を上げることでしょ!」という方も多いと思いますが、実はこの考え方がベースだと、スコアは思うように伸びてくれません。
なぜかと言うと、「その日のショットの好不調」に左右されてしまうからです。
「ショットの調子が良ければ良いスコアが出て、調子が悪ければスコアも悪くなるのは当然じゃないの?」と思われるかもしれません。
しかし、ゴルフが上手な人ほど、ショットの調子が悪くても最終的にはスコアをまとめてきます。
その大きな要因のひとつになっているのが、今日のテーマである「リカバリー率」です。
結論を言えば、リカバリー率が高ければ高いほど、良いスコアが安定します。
この記事を読んでくださっている皆さんも、ぜひご自身のリカバリー率を計算して、改善を試みてください。
きっと大きくスコアアップに貢献してくれますよ(^^)!
リカバリー率とは
ゴルフにおいてリカバリー率とは、以下のように定義されます。
普段でも「ナイスリカバリー!」なんて言ったりするので、「リカバリー」という言葉は皆さんにとって比較的なじみのある言葉だと思います。
日本語にすると「回復」とか「復旧」なんて言い方になりますが、ゴルフだと「パーオンに失敗したけど、何とかパー(またはバーディー)をセーブできた」という意味ですね。
ちなみに、2021年度の日本男子ツアーにおけるリカバリー率のトップ5は、以下の結果でした。
- 金谷拓実プロ:68.26%
- 星野陸也プロ:68.17%
- 時松隆光プロ:66.46%
- 趙眠珪プロ:66.37%
- 石坂友宏プロ:65.56%
✓プロのココが凄い!驚異のリカバリー率
男女ともに、ツアープロのリカバリー率は60%台がもっとも多く、最下位でも50%前後。
つまり、1.5~2回に1回は「寄せワンのパー奪取」に成功していることになります(凄!)。
プロといえば、何となく毎ホールでパーオンしているイメージがありませんか?
でも実は、意外とグリーンを外すことも多くて、トップレベルでも10回に3~4回はパーオンに失敗すると言われています。
それでも常にパープレー前後でラウンドできるのは、リカバリー率が高いから。
プロには、失敗を挽回するだけの「回復(リカバリー)力」があるんですね。
じゃあ僕たちアマチュアゴルファーも「アプローチやパターをたくさん練習して、リカバリー率を上げよう!」と考えたくなるわけですが…。
残念ながらそれだけではリカバリー率は上がりませんし、スコアもなかなか伸びてくれないかもしれません。
リカバリー率=寄せワン率ではない
ここで注目すべきなのは、赤字の文言です。
リカバリー率の定義には「パー以下」というスコアの結果が含まれています。
つまり、いくら寄せワンに成功しても、結果がボギー以上だとリカバリー失敗というです。
たとえば、パー4でOBを打ってしまい、4打目でグリーンの傍まで来たとします。
ここからアプローチで寄せてワンパットで沈めた場合、「ナイスリカバリー!」と叫びたくなるのですが、実は結果がダブルボギーである時点でリカバリーは既に失敗しているんです。
リカバリー率を上げてスコアアップを狙うには、確かにアプローチ&パターを磨くのは絶対に必要。
しかし、リカバリー率をアップさせる戦いは、既にティーショットから始まっているんです!
リカバリー率アップには「ボギーオン」がマスト
勘の良い方は既にお気づきかと思いますが、リカバリー率を上げるためには、そもそもボギーオンに成功していなければいけません。
(例)パー4で3オン
先述したとおり、リカバリー率の条件は「パーよりも良いスコアで上がること」でした。
つまり、パーをセーブするためには、そもそもパーよりも1打少ない打数でグリーンに乗せておかなければ「ノーチャンス」になってしまうわけです(チップインなら可能ですが、確率は激低)。
ティーショットでOBや池に打ち込むと、ボギーオンできる確率はほぼゼロになります。
セカンドショットでも、OBや池、バンカーは徹底的に避けなければいけません。
リカバリー率を上げるポイント
最後に、リカバリー率を上げるためのポイントを5つご紹介します。
- OBや池は徹底的に避ける
- ティーショットは次打でグリーンを狙える場所に運ぶ
- グリーンを長く使う
- アプローチ&パッティングは上りを残す
- 花道を積極的に活用する
上記はスコアメイクの基本となるものなので、この機会にぜひ覚えておきましょう。
OBや池は徹底的に避ける
ボギーオンを成功させるには、OBや池を徹底的に避けなければいけません。
特にティーショットのOBは「実質2打罰」なので、絶対に避けましょう。
とはいえ、そもそもパーオンさせる必要はないわけですから、そこまでしゃかりきに飛ばす必要はありません。
ティーショットでは「フェアウェイキープ」を最優先にしましょう。
次打でグリーンを狙える場所に運ぶ
OBや池を避けることに成功しても、セカンドショットが「出すだけ」だと、ボギーオンの確率は下がります。
たとえボギーオンに成功しても、ピンそばにつけることは難しく、リカバリー率向上にはつながりません。
OBや池を徹底的に避けることは基本中の基本ですが、林やバンカーも避けるように注意しましょう。
グリーンを長く使う
アプローチは上げるよりも転がした方が、ピンに寄る確率が高くなります。
なぜなら、上げると着弾点の傾斜に影響を受けやすく、途中で止まってしまったり、反対にオーバーしてしまう確率が高くなるからです。
また上げるアプローチはザックリやトップといった、技術的なミスが起こる確率が高くなります。
グリーン面を長く使うと、もっとも寄せやすい「転がし」のアプローチを使えますので、グリーンを外すならピンから遠いサイドを狙いましょう。
8番や9番といったショートアイアンを使って転がせば、落としどころさえ失敗しなければ高確率でピンに寄せることができます。
何よりザックリやトップといったミスも起こりにくいので、より寄せワンを取れる確率が高くなります。
反対にピンを狙ってグリーン面が短い「ショートサイド」に外してしまうと、上げるアプローチを選択せざるを得なくなり、よほど高度な技術力をもってしないと寄せワンはできません。
アプローチ&パッティングは上りを残す
「寄せワン」の確率を上げるためにも、アプローチもパッティングも常に「上り」が残るように意識してみましょう。
上りの方がボールを止めやすく、カップに寄る確率が高くなるからです。
また上りの場合、傾斜の影響を受けるのはカップ際だけなので、カップインの確率も高くなります。
反対に下りを残すと、止まらずにカップオーバーの危険があります。
また打ち出しから傾斜の影響を受け、カップインの確率も下がってしまいます。
花道を積極的に活用する
僕は花道を「寄せワンエリア」と勝手に呼んでますが(笑)、花道を積極的に使うようにすると、寄せワンしやすくスコアアップになります。
理由は、多くのコースが「受けグリーン」になっていて、花道からは上りのアプローチになりやすいからです。
また花道は芝生の短い「フェアウェイ」なので、ミスショットの確率も減ります。
まさに花道は「天国」のような場所なんです。
アマチュアが目指すべきリカバリー率は?
僕のリカバリー率は30%ほどですが、これくらいなら十分シングルになれると思います。
リカバリー率が30%ということは、パーオンに失敗しても、3回に1回は「寄せワンのパー」が取れるという確率です。
目指すゴルフのレベルにもよりますが、アマチュアゴルファーなら「リカバリー率30%」を目標にすると良いのではと思います。
極端に言えば、パーオン率は「0%」でも構いません。
なぜなら、パーオンがゼロでもリカバリー率が30%なら、80台前半のスコアが出せるからです。
コースレートにもよりますが、平均スコアが80台前半なら、ハンディキャップ1桁台が視界に入ってきますよね。
スコアを伸ばすために、リカバリー率に着目してみる。
こうするとゴルフの本質みたいなものが見えてくるので、きっと違ったゴルフの楽しみが発見できると思いますよ(^^)!