ビジネスゾーンの素振りは、ゴルフ上達には欠かせない練習のひとつです。
これからご紹介するビジネスゾーン素振りを繰り返し行なえば、絶対的なスイング「型」ができあがり、ショットの精度や飛距離がグンとアップするでしょう。
とはいえ、正しいやり方で行わないといつまでたっても上達できないばかりか、下手なスイングを身に付けてしまうリスクもあります。
この記事では、正しいビジネスゾーン素振りのやり方と、チェックすべきポイントを7つ紹介します。
今回お伝えする内容を、ぜひ素振り前のチェックに役立ててください。
ビジネスゾーン素振りの効果
ビジネスゾーンとは、クラブが腰の高さまでの範囲で行われるスイングです。
テークバック・フォローともに、クラブは地面と平行になります。
もちろんこの振り幅でボールを打っても良いのですが、自宅などではビジネスゾーンの素振りを繰り返すことで、より上達が見込めるようになります。
ビジネスゾーン素振りを行う効果は、次のとおりです。
- 方向性が良くなる
- 飛距離が伸びる
- フルスイングにも応用可能
方向性が良くなる
ビジネスゾーンの素振りを繰り返すことで、ボールの方向性が良くなります。
なぜかというと、スイング軌道が安定するからです。
たとえば、見た目は綺麗なスイングなのにボールが曲がる人がいますよね。これはビジネスゾーン内でのスイング軌道が乱れているのが原因です。
反対に、「何であんな独特なスイングなのにゴルフ上手いの?」という人は、大体ビジネスゾーン内だけは綺麗なスイング軌道を描いています。
つまり極端に言えば、ビジネスゾーンさえ正しいスイング軌道で振れれば、他の振り方はどうだっていいということです。
②飛距離が伸びる
ビジネスゾーン素振りを繰り返し、スイング軌道が良くなると、飛距離が伸びます。
これは、ボールに効率良いパワー伝達ができるからです。
まず、スイング軌道が良くなれば、芯に当たる確率が高くなります。
また余計なスピンが減るので、直進性が良くなります。
さらに、適切なフェースターンをマスターできるので、ボールのつかまりが良くなります。
結論。ビジネスゾーン素振り、最強です。
③フルスイングにも応用可能
ビジネスゾーンは、全てのスイングの「基礎」です。
いくら高度なスイング理論を学んでも、ビジネスゾーンが間違っていれば全てが無に帰すことになるでしょう。
ドライバーのフルスイングでも50ヤード先を狙うアプローチショットも、全てビジネスゾーンをなぞります。
さあ、今すぐビジネスゾーン素振りをやりましょう。
ビジネスゾーン素振りのやり方
やり方はシンプルです。
室内で素振りを行うのであれば、9番アイアンや8番アイアンくらいが適当でしょう。
クラブを構えたら、腰から腰までのビジネスゾーンを繰り返し素振りします。
とはいえ、単にビジネスゾーン内を振れば上手くなる、というわけではありません。
間違ったやり方で素振りをすると、反対に下手な癖を身に付けてしまうリスクがあります。
これからお話するチェックポイントに沿って行うことで、はじめてビジネスゾーン素振りの効果が最大になります。
ビジネスゾーン素振りのチェックポイント
ビジネスゾーン素振りでチェックするのは、次の7つのポイントです。
- クラブの方向
- フェースの向き
- グリップエンド
- ハンドファースト
- 手で上げない
- 下半身主導
- 前傾維持
それぞれ解説します。
①クラブの方向
ビジネスゾーン素振りで最重要ポイントです。
テークバックとフォローでは、以下の点に注意します。
- 【テークバック】クラブが目標(スタンス)と平行
- 【フォロー】クラブが目標(スタンス)と平行
下の動画がわかりやすいと思います。
②フェースの向き
ビジネスゾーン素振りは、フェース管理も重要なテーマです。
テークバック時のフェース向きは、背中の前傾角度と同じです。時計でいうと、だいたい11時くらい。少し斜め下を向いたくらいが理想です。
フォローではトゥが12時を指すくらいまでフェースローテーションを行います。ちょうどフェース面が背中を向くイメージです。
テークバックでフェースが上を向いていたり、フォローで下を向きすぎていないかを注意しましょう。
③グリップエンド
ビジネスゾーン素振りは、グリップエンドが常にヘソの前にあるイメージで振りましょう。
このイメージを持つことでクラブが体の正面から外れることなく、過度なフェースターンや振り遅れを防ぐことができます。
④ハンドファーストインパクト
インパクトは、グリップがやや先行したハンドファーストを意識します。
決して手前で「しゃくる」ような動きをしないように注意してください。
ポイントは、テークバックでできた右手の甲の角度をほどかずにスイングすることです。
⑤手で上げない
ビジネスゾーンはとても小さな振り幅なので、つい手だけで上げてしまいがちですが、器用な手に頼ったテークバックは必ず軌道がブレてしまいます。
手だけで上げず、体の回転と一緒にテークバックするイメージを持ちましょう。
先ほどの「グリップエンドがヘソの前」のイメージが役に立つと思います。
⑥下半身主導
ダウンスイングは下半身から切り返しを行います。決して手で打ちに行ってはいけません。
なぜかというと、手で打ちに行くと右サイドがかぶったりしてスイング軌道が乱れるからです。
左股関節でクラブを引っ張るようなイメージを持つといいでしょう。
⑦前傾維持
アドレスでできた前傾姿勢を保ちながら素振りを行うようにしてください。
スイングの途中で前傾姿勢が崩れると、必ずスイング軌道が乱れるからです。
たとえば、ダウンスイングで体が伸び上ると、クラブはスタンスよりも内側に入ってしまいます。
アドレスであまり前傾を深めてしまうと維持するのが難しくなるので、股関節から前傾し、背筋が丸まらないように注意しましょう。