仕事上で付き合いののある会社などからの「ゴルフコンペのお誘い」は、なかなか断りにくいものです。
しかし、これから良好な関係を築いていく上で、上手に断ることはプラス材料になります。上手に断ることで、あなたの誠実さ・明瞭さをアピールできるからです。
ゴルフコンペを上手に断るには4つのポイントがあります。
- 断りは拒絶ではないという意識を持つ
- できるだけ早く断る
- 期待を持たせない
- 断りの「黄金ブレンドテクニック」を使う
断りは「拒絶」ではない
日本人は太古の昔から「和」の精神を重んじてきたため、非常に協調性が高い人種です。そのため「相手の期待に応えなければいけない」「嫌な思いをさせたくない」「嫌われたくない」「関係を悪化させたくない」などと考えがちです。
しかし、これらはすべて相手の感情を主体にした考え方です。肝心の「自分」の感情や都合がどこにも含まれていないことにお気づきですか?
NOは決して「拒絶」ではありません。
反対に「相手に嫌われないように」「関係が悪化しないように」と曖昧な態度をとる方が、かえって相手に迷惑を掛けてしまったり、「優柔不断」「八方美人」「都合のいい人」などのマイナスのレッテルを貼られてしまいます。
断ることは決して悪いことではありません。
「絶対に無理です!」といった全否定は避けるべきですが、最低限のポイントを押さえた断り方をすれば、あなたの評価は「誠実である」「明瞭である」「自分の意見を持っている」というプラスのものに転じます。
上手な断り方の4つのポイント
ゴルフコンペの誘いがあった相手に、角を立てず上手に断るには、ポイントを押さえておく必要があります。
- 断りは拒絶ではないという意識を持つ
- できるだけ早く断る
- 期待を持たせない
- 断りの「黄金ブレンドテクニック」を使う
①断りは拒絶ではないという意識を持つ
1については、先ほどお話をしました。
断ることは、相手を拒絶することではありません。
ゴルフコンペのお誘いを受けたとき、仕事の都合があったり、家族とゆっくり過ごしたいというときもあるでしょう。
そんなときは、「断り=拒絶」という方程式を捨てて、以下でお話する残りの3つのポイントをおさえて上手に断りましょう。
②できるだけ早く断る
断る時は、できるだけ早い方がベストです。
ゴルフコンペは幹事の段取りがいろいろとあるため、人数は早めに確定したいと考えています。
出席するべきか悩んだ挙句に、ギリギリになって断りを入れるのは相手の心証が良くありません。「(直前まで)熟考していたのですが」「ギリギリまで調整していたのですが」なんて言い訳をしがちですが、「そんなスケジュール調整すらできないのか」とかえってマイナス評価につながることも。
ギリギリまで回答を先延ばしにすると、相手の期待を裏切ることにもなります。
出席できないならできないで早く回答をしてあげると、コンペの幹事も助かります。
※ちょっと難しいかもですが、あまりにも即答レベルだとマイナスにつながる可能性があります。コンペのお誘いメールが来て即座に断りを入れると、相手に「検討すらしてもらえていない」と捉えられるリスクがあるからです。ゴルフコンペのお誘いがあってから2~3日空けると、ちょうどいいです。
③相手に期待を持たせない
「相手に嫌われたくない」「(仕事上の)関係性を悪くしたくない」と考えてしまうと、ついつい返事が曖昧になってしまいがちです。
- 「検討しておきます」
- 「行けたら行きます」
- ゴルフコンペの出欠の提出を遅らせる
これらは断りを前提とした場合、もっともやってはいけない返事(行為)です。
断る時は、相手に期待を持たせてはいけません。
返事を曖昧にして濁すことは、何となく「美徳」のように感じてしまいますが、ゴルフコンペ以外にも特にビジネスの世界においては、曖昧さは命取りにもつながります。
- 「出席できません」
- 「行けません」
- 「お断りします」
のように、相手にNOが100%伝わる文言を使いましょう。
100%相手に断りの気持ちを伝えるのは、勇気が必要かもしれません。
しかし、「NO」の言葉のまわりにいくつかの装飾を加えることで、角が立たない上手な断り方ができます。
それが次にお話する断りの「黄金ブレンド」です。
④断りの「黄金ブレンドテクニック」
上手に断るには、断りのフレーズをうまく使うテクニックが必要です。断ることが苦手な人は、今から説明する簡単なテクニックを使うことで、今日から「断り上手」になることが可能です。
断りの黄金ブレンドは次の1~4を順番に組み合わせる(ブレンドする)ことで、上手な断りのフレーズを作ります。
- クッション言葉
- (はっきりとした)断りの意思表示
- 断る理由
- 代案
の順に組み立てることで、誰でも簡単に上手な断り方ができるようになります。
1.クッション言葉
クッション言葉はビジネスの世界ではよく使われるテクニックで、その名の通り意思表示のクッション(緩衝材)の役割を果たしてくれます。
例えばゴルフコンペに「参加できません」という断りの意思表示は、そのまま伝えると角が立ちそうです。
- あいにくですが
- お誘いいただいたのに恐縮ですが
- 申し訳ありませんが
- せっかくですが
これらをクッション言葉と呼び、断りの意思表示の前に付けることにより、表現が柔らかくなる効果があります。クッション言葉はビジネスなどの世界では当たり前のように使われており、自然と使えている人も多いと思います。
2.断りの意思表示
これについては先述しました。
断りの意思表示をするときは、相手にNOが100%伝わる表現を使います。
3.断る理由
断る理由については、入れる方がベターという感覚でOKです。無理して断る理由を考える必要まではありませんが、理由があればより断る正当性が出てきます。
- 仕事の都合(出張・打ち合わせなど)
- 家族の都合(参観日・旅行など)
「特にないけど、理由がないと何となく断りづらい」という人は、下の記事もどうぞ。
4.代案
得意先や仕入れ先など、仕事上これからも関係性を維持していかなければならないときには、「代案」を提出することで、今後の良好な付き合いに対する効果があります。
代案とは「ゴルフコンペは断りますが、代わりに○○しましょう」という代わりの提案をすることです。代案をされた方は、「この人は私と良好な関係を築きたいと思っている」という好印象を与えることができます。
- 「今度食事でも行きましょう」
- 「次回はぜひ参加させていただきます」
- 「明日の晩のご都合はいかがですか?」
要するに、フォローを入れるわけです。これで「私はあなたを拒絶しているわけではありませんよ」というアピールにつながります。
断りの黄金ブレンドを使ったゴルフコンペを断るフレーズ例
黄金ブレンドの順番通りでもいいですし、多少順番を入れ替えてもスムーズな文章が作れます。
最後に
何度も言いますが、断ることは決して悪いことではありません。
もしも行きたくもないゴルフコンペに参加していると相手が知ったら、どう思うでしょう?気の毒に感じたり、無理に付き合ってもらっていると思われたり、恐らくプラスの感情は働かないでしょう。場合によっては「優柔不断」「八方美人」などととらえる可能性も出てきます。
嫌われることを恐れずにハッキリとNOの意思表示をすることが、相手との良好な関係を築く上で大切です。