せっかく所属クラブでAクラスに入れたのに、バックティーから回ると100以上叩いてしまう。これだとBクラスに落ちるのも時間の問題だな…。
どうやったら距離の長いバックティーから100切りできるんだろう?
フロントティーやレギュラーティーからは80台や90台でラウンドできても、バックティーになると100切りすらできないという方は少なくないと思います。
僕も初めてAクラスに上った最初の月例競技で「105」を叩いた経験があります。
確かに上級者とのラウンドで緊張した面はありましたし、単純に距離が長いという理由もあったと思います。
しかし、100切りできなかったのは、いつものレギュラーティーからのゴルフと同じ考え方でラウンドしたのが最も大きな原因だと気づきました。
つまり、バックティーで100切りするためには、バックティーに合ったマネジメントをしなければいけないということです。
それに気づいてからは、バックティーから100以上叩くことはなくなり、スコアが安定しました。
この記事では、僕の経験から導き出した「バックティーからでも100切りできるノウハウ」を解説します。
そして、このやり方で常にラウンドできれば、バックティーから安定して80台のスコアを狙えるようになるはずです。
とはいえ、ドライバーで250ヤード以上飛ばしたり、バーオン率を上げたといった難しい内容ではなく、誰でも簡単にできる方法なので、ぜひ参考にしてください。
バックティーから100切りできない理由
バックティーから100切りできないのは、距離が長くなったことで「ミス」が多くなるからです。
ミスと言うのは、OBや池、バンカー、ダフリなど、スコアに直結するものを指します。
たとえば、ティーショットで力んでOB、セカンドショットで3番ウッドを持ってチョロ、ミドルアイアンでピンを狙って難しいサイドに外す、などがありますね。
バックティーだと、パー4だと400ヤード以上のホールが多いと思います。
このようなホールのティーインググラウンドに立つと、「少しでも前に飛ばしたい」という意識が働きます。
なぜなら、パーオンさせるには少なくとも250ヤード前後の飛距離が必要だからです。
すると、力んでOBや林の中、チョロといったスコアに直結するミスが増えます。
またセカンドショットが200ヤード近く残ることが多いので、長いクラブでOBやダフリなどのミスが多くなります。
僕自身も初めてAクラスの月例で「距離が長いから飛ばさないとダメだ」と考え、OBやダフリなどでスコアを大きくロスしました。
距離の短いフロントティーやレギュラーティーならともかく、距離の長いバックティーからプロのような「パーオン前提のゴルフ」ではスコアにならない、と気がつきました。
バックティーから100切りする方法
簡単に100切りできるコースマネジメント【ナイスショットは不要】でお伝えしている通り、スコアに直結するミスを徹底的に避けることが100切りにもっとも大切な要素になります。
これは、フロントティーでもバックティーでも同じです。
そこで僕が立てた作戦が、次の3つです。
- パーオンさせない
- アプローチは乗せるだけ
- パターはタッチを優先
この3つを守れば、バックティーからでも簡単に100切りできると思います。
①パーオンさせない
これはバックティーから100切りを達成するもっとも重要な項目で、パーオンさせず「ボギーオン」を狙います。
ボギーオンとは、パー3なら2打、パー4なら3打、パー5なら4打でグリーンに乗せることで、2パットでカップインすればボギーになります。
ポイントは、全ホールでボギーを前提に組み立てるということです。
このように書くと、「良いスコアが出なくなるのでは?」と思うかもしれません。多くの人にとって、パー狙いのゴルフが良いスコアを出す条件になっているからです。
しかし、全ホールでボギーが取れれば、スコアは90です。仮に1つでもパーが取れれば、それで89になります。
飛ばない人でも、バックティーからボギーオンさせることは十分可能です。
たとえば420ヤードの長いパー4でも、ボギーオンなら140×3打で済みます。
200ヤードのパー3なら、100ヤードを2回打ってもOKなわけです。
僕がよくやるのは、ドライバーのハーフショットで180~200ヤードほど飛ばし、セカンドで120~150ヤード、残り50ヤードをアプローチウェッジでチョーンと乗せるやり方です。
ボギーオン狙いの重要な点は、無理のないショットを続けられる点です。
そもそも飛ばす必要が一切なくなるので、ショットが曲がらず、スコアに直結するようなミスを最小限にすることができます。
このように考えると、いかにドライバーを飛ばす練習にあまり意味がないのに気がつきます。
また、どうして上級者がアプローチ練習に時間を割くのかの理由が見えてきます。
バックティーから100切りするためには、想定できるミスをできるだけ排除することです。
そのためにも、無理に飛ばす必要のないボギーオンのゴルフが大事になります。
②アプローチは乗せるだけ
これはバックティーに限らずですが、アプローチは「寄せずに乗せるだけ」が100切りの条件です。
なぜかと言うと、ピンに寄せようと思うとプレッシャーがかかり、スムーズに振れなくなるからです。
するとザックリやトップなどの致命的なミスが出てしまいます。
「アプローチはピンに寄せず、センターに乗ればいい」と考えると、プレッシャーがなくなります。
グリーンは直径で60ヤードほどもありますから、カップの大きさの比じゃありません。
このように考えると、難しいサンドウェッジが必要ないことがわかります。乗ればいいわけですから、パターや7番アイアンで転がせばいいわけです。
すると不思議なもので、カップを狙うよりも近くに寄ることがあります。
アプローチにおいても、スコアに直結するミスを減らすために「寄せない勇気」を持つことが必要です。
③パターはタッチを優先
パターは何よりもタッチを優先します。つまり距離感を優先するということです。
入れに行こうと強めに打つと、1パットで入る可能性もありますが、大オーバーして3パットや4パットのリスクが高まります。
パターの強さはジャストタッチがいい?それとも強め?で、パッティングはジャストタッチをおすすめしました。
なぜなら、ジャストタッチは3パットのリスクが減るだけでなく、ラインが読めるようになるからです。
しかし、実はタッチがつくれなければラインは読めないし、正しいラインを教えてもらっても、タッチがつくれなければそのラインに乗せることはできません。パッティングはタッチありき、タッチをつくることが何より大切なのです。
上記はパター教本「ゴルフ 次のラウンドから結果が出るパッティングの教科書」の一節ですが、とても参考になります。
100切りを達成するには、一か八かの1パットを狙うより、ジャストタッチで2パット狙いがスコアを大崩れさせないポイントです。
100切りには苦手なクラブを使わないこと
バックティーから回ると、距離があるぶん長いクラブを使いたくなると思います。
しかし、これらのクラブは扱いが難しく、スコアに直結するミスを誘発します。
たとえば、距離の長いパー4のセカンドで200ヤード以上残ったときに、3番ウッドでOBやチョロを打ってしまう。
そもそも3番ウッドやロングアイアンなどは、誰にとっても難しいクラブです。
もしかすると、キャディバッグに入っていても、苦手だからほとんど使っていないという人もいるかもしれません。
最初からパーオンさせなくていいと考えれば、苦手なクラブを使う必要がなくなります。
ティーショットで180~200ヤード軽く飛ばして、2打目は得意な7番とか8番アイアンで軽く120ヤード飛ばしておけばOK。それでも残りは、100ヤードもないと思います。
このように、パーオンを前提にしてクラブ選択するのではなく、ボギーオンを前提としてミスする確率が低いクラブを使い続けることが、バックティーから100切りするためのポイントです。