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ドライバーが何発打っても右に曲がる…。
週末にラウンドがあるのに、OBや池に打ち込まないか不安でしょうがない。
そもそも、どうしてドライバーだけ右に曲がるんだろう?
ドライバーでつかまったボールを打てるようになる方法を知りたい。
ドライバーが右に曲がる悩みは、初心者の方だけでなく、多くのアマチュアゴルファーが持っていると思います。
ドライバーは14本あるクラブの中でもっとも長く、ロフトが立っているため、右に曲がりやすいクラブなのは間違いありません。
しかし、そんなドライバーで力強いドロー系のボールが打てるようになれば、今よりも格段に飛距離が伸び、ゴルフが楽しくなります。
そこで今回は、どうしてもドライバーが右に曲がるという方に向けて、つかまったボールが打てるようになる7つのテクニックをご紹介します。これらは、かつてスライスに悩んでいた僕が実践し、効果があったものだけを厳選したものです。
とはいえ、ドライバーが右に曲がる原因は人それぞれ異なるので、まずは原因を究明するところから始めます。
そして、あなた自身のスイングと照らし合わせて右に曲がる原因が判明したら、それに合った解決法を選らんで試してほしいと思います。
きっと効果があるはずなので、ぜひ最後まで読んでみてください。
ドライバーが右に曲がる根本原因
ドライバーが右に曲がるのは、スイング軌道に対してフェースが開くことが根本原因です。
スイング軌道とは、ドライバーのヘッドが通過する「軌跡」のことで、次の3つがあります。
- アウトサイドイン
- インサイドイン
- インサイドアウト
ドライバーがスライスする原因を図解してみると…?の中で詳しくお話していますが、重要なのは「軌道に対して」フェースが開けば、どんな振り方でもボールは右に曲がる、という点です。
図にするとわかりやすいと思います。
とりあえずこの段階では、軌道に対してフェースが開けば右に曲がるという点だけ押さえておけばOKです。
フェースが開けばドライバーは右に曲がる
ここまで読むと、右に曲がるのを防ぐために「インパクトでフェースを返せばいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、アイアンに比べて大きなヘッドのドライバーはフェースが返りにくく、思ったほどボールはつかまりません。
特に最近は、芯を外しても方向性がブレないように「高慣性モーメント」のドライバーが多く、その傾向は顕著です。
無理やり手を返しても打てますが、ボールが右や左に曲がり、方向性が安定しません。
つまり、ドライバーで右に曲げないためには、インパクトで調整するのではなく、スイングの開始からフェースが開かない工夫が必要だということです。
フェースが開くタイミングは、次の4つです。
- テークバック
- トップ
- ダウンスイング
- インパクト
それぞれ解説しますので、あなたのスイングと照らし合わせてみてください。
テークバック
テークバックを引いた途端にフェースを開く人が多いですが、ドライバーが右に曲がる大きな原因になります。
ドライバーは一度フェースが開いてしまうと、インパクトでスクエアに戻すのが困難だからです。
テークバックを腰のあたりで止めて、フェース面が背中の角度よりも立っていれば、右に曲がる確率が高いです。
トップ
トップでのフェースが開くのも、ドライバーが右に曲がる原因です。
トップのポジションでは、左手が甲側に折れていないかをチェックします。
左手が甲側に折れると、トゥが下に垂れるようにフェースが開くからです。
もし左手が甲側に折れ、フェースが体の正面を向いているようなら、右に曲がる可能性大です。
ダウンスイング
せっかくトップフェースをスクエアにできても、ダウンスイングで開いてしまってはドライバーは右に曲がります。
よくあるミスが、ダウンスイングでシャフトが寝てしまうことです。
ティーアップしたドライバーでは、高い球で飛ばしたくなるものかもしれません。
しかし、その意識が「あおり打ち」の原因になり、シャフトが寝てフェースが開いてしまいます。
また、インサイドから打ちたい意識が過剰になるのも、シャフトが寝る原因です。
この場合、ボールが右に飛び出し、さらに右に曲がる「プッシュアウトスライス」になります。
関連記事 ドライバーでプッシュアウトスライスが出る原因と直し方
自分のスイングを後方から見たときに、シャフトが地面と平行近くなっていたり、体が伸び上っている場合は要注意です。
インパクト
インパクトでフェースが開く要因として、手元が大きく動いてしまうという点があります。
どういうことかと言うと、ドライバーでボールをつかまえるにはインパクトでグリップが減速する必要があるのですが、グリップが減速せず飛球線方向に動き続けてしまうのです。
グリップが減速しないとシャフトが正しくしならないので、フェースが返らず右に曲がりやすくなります。
原因は、手で強く打とうとする意識です。
ヘッドスピードを上げようと手を速く振る意識が強い人は、右に曲がりやすいです。
フェースが開いてなくても右に曲がる?
インパクトでフェースをスクエアにしても、ドライバーが右に曲がるときがあります。
それは、アウトサイドインに振ったときです。
最初にドライバーが右に曲がる根本原因として「スイング軌道に対してフェースが開く」と書いたのは、このためです。
目標方向に対してフェースをスクエアにしても、アウトサイドインに振れば右に曲がります。
「アウトサイドインはスライスしやすい」と言われるのは、これが原因です。
ちなみにこの場合、ボールはフェースの方向に飛び出し、右に曲がります。
スイングがアウトサイドイン軌道になりやすいのは、主に次の3つです。
- テークバックが浅い
- アドレスで右肘が前に出ている
- 右を向いている
これもぜひチェックしてみてください。
テークバックが浅い
テークバックで体が十分に回っていないと、ドライバーはアウトサイドから入りやすくなります。
さらに下半身との時間差がなくなるので、インパクトで体が大きく開き、右に曲がる原因になります。
テークバックで胸が飛球線後方を向いていない場合、テークバックが浅いです。
アドレスで右肘が前に出ている
アドレスで左肘より右肘が前に出ていると、アウトサイドインのカット軌道になりやすく、ドライバーが右に曲がりやすくなります。
これは、右肘が前に出ることで、肘や肩のラインが目標より左を向くのが理由です。
ご自身のアドレスを、鏡や写真で確認してみましょう。
右を向いている
目標より右を向いている状態で目標に打ち出すと、アウトサイドイン軌道になります。
たとえば、自分ではフェアウェイ中央に向けて構えているつもりでも、実際は右の林を向いている場合。この状態でフェアウェイ方向に振り抜けば、ドライバーは大きく右に曲がります。
アドレスで右に向く人はとてもおおいので、確認してみることをおすすめします。
ドライバーが右に曲がるのを防ぐ7つの対策
ここまでお話した原因をもとに、ドライバーが右に曲がるのを防止し、つかまったボールを打つための対策方法を7つご紹介します。
数は多いですが、ご自身のスイングや癖に合わせて、最適なものを選んでください。
対策は、次の7つです。
- グリップを変える
- シャットなテークバック
- 左手首を伸ばす
- ダウンでシャフトを寝かさない
- インパクトで止める
- テークバックでへそを後方に向ける
- 右肘を引いたアドレス
それぞれ解説します。
①グリップを変える
ドライバーが右に曲がってどうしようもないというときは、グリップを今よりストロングに握ってみることをおすすめします。
【スライス対策】ドライバーだけストロンググリップはOK?の中で、ドライバーをアイアンよりも強いフックグリップで握ることの正当性をお話しました。
そもそも、ドライバーとアイアンとでは、フェースの返りやすさがまったく違うからです。
特に、アイアンはまっすぐもしくはフックが打てるのに、ドライバーだけ右に曲がるという方が多いと思います。
僕もその1人で、思い切ってナックル1つ分多く見えるくらいにドライバーだけフック具合を強めたことがあります。
すると、アイアンと同じように振ってもスライスしなくなりました。
どれくらいフックを強めるかは人それぞれですが、最初は極端なくらいストロンググリップにして、徐々に弱めていく方が最適なポジションを見つけやすいと思います。
②シャットなテークバック
テークバックでフェースを開く癖がある方は、シャットに(フェースが閉じた状態で)上げる方法をマスターするのがおすすめです。
慣性モーメントが高い大型ヘッドのドライバーは、一度フェースが開くと閉じにくいため、最初から閉じた状態でテークバックのが最近の主流です。
金谷拓実プロをはじめ、多くのプロがシャットフェースにテークバックして、終始フェース面が変わらないように振っていますね。
はじめは違和感が半端ないと思いますが、シャットに上げるコツとシャットフェースをマスターするための練習法を参考に取り組んでみてください。
③トップで左手首を伸ばす
トップでフェースが開かないようにするためには、左手首が甲側に折れないよう、伸ばす意識が大切になります。
トップで左手甲を伸ばし、伸ばしたままインパクトできれば、強くつかまったボールを打てます。
これも最初は違和感があると思いますが、ゴルフの基本なのでがんばってマスターしましょう。
関連記事 左手が甲側に折れる原因と解決方法【効果のある練習方法も紹介】
ちなみに、思い切りストロンググリップで握っている人は、左手首が甲側に曲がっていても構いません。手首を伸ばすとフェースが閉じすぎてしまうからです。
このあたりはシャットフェースが飛ばない理由|フェースの許容範囲と注意点が参考になると思います。
④ダウンでシャフトを寝かさない
特にプッシュアウト系のスライスに悩んでいる方にお伝えしたいのが、ダインスイングでシャフトを寝かさないことです。
シャフトが寝るとフェースが開き、極端にインサイドから降りてくるため、ドライバーではプッシュアウトやチーピン、アイアンではシャンクやダフリの原因になります。
シャフトが寝るのを防ぐには、左手甲を下に向けたままダウンスイングすると効果的です。
シャフトが寝る癖がある人は、ダウンスイングで左手甲が空を向いていると思います。
左手甲を地面に向けるイメージを持つと、シャフトを立てたままインパクトすることができます。
また、このイメージを持つことでインパクトまでフェースが開くことがないので、ボールが右に飛ぶリスクを減らせます。
関連記事 【簡単】ダウンスイングでシャフトが寝る癖をすぐに矯正できる方法
⑤インパクトで止める
インパクトで手元が動きすぎてフェースが開いてしまう人は、インパクトで止めるイメージを持つと、ヘッドが走ってボールをつかまえることができます。
ゴルフはインパクト止める!打ち方や注意点は?で書きましたが、インパクトでグリップを止めるようにするとシャフトが「逆しなり」を起こし、ヘッドが走ります。
フェースが適度にターンするのと、ヘッドスピードが上がるので飛距離アップにも効果的な方法です。
インパクトの直前でヘッドを止める「寸止め素振り」や、柔らかいシャフトの練習用ドライバーを使うと逆しなりがわかりやすいと思います。
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⑥テークバックでへそを後ろに向ける
ボールをインサイドからつかまえるためには、テークバックで十分体を回さなければいけません。
テークバックでへそを飛球線の真後ろに向けるようにテークバックすると、体をしっかり回すことができます。へそがイメージしづらければ、胸でも大丈夫です。
肩を回そうとすると、体が回転しないまま腕だけが後ろにいくのでおすすめしません。
体が回ったあとでクラブが付いてくるイメージを持つと、しっかりとしたテークバックができると思います。
⑦右肘を引いたアドレス
ドライバーが右に曲がる癖を直すには、飛球線と平行に構えるのはもちろんですが、右肘を少し引いたアドレスにします。
右肘を引いて構え、右肘を体から離さないように打つことで、インサイドからインパクトできます。
また、右肘を引いた状態でグリップすると、右手のグリップが浅くなり、左手の甲と右手の平が平行になる正しいグリップになるというメリットもあります。
ドライバーが右に曲がるときでも良いスコアでラウンドする方法
ドライバーが右に曲がるからといって、悪いスコアが確定するわけではありません。
ドライバーが右に曲がっても、マネジメントさえしっかりしていれば良いスコアでラウンドすることは十分可能だからです。
良いスコアでラウンドするための注意点は、次の3つです。
- 右に曲がるボールを貫く
- ティーアップは右端に
- 右OBのホールではドライバー厳禁
右に曲がるボールを貫く
ラウンド中は、右に曲がるボールを貫きましょう。
ポイントは、ラウンドの最中に真っ直ぐや左に曲がるボールに修正しようとしないことです。
なぜかというと、僕の経験上、ラウンド中にスイングを変えようとするとほぼ100%ゴルフにならなくなるからです。
ずっと右曲がりの球を打っていると、だんだん曲がり幅がわかってくるものです。
曲がり幅がわかれば、どれだけ左に向けばちょうどいいかがわかってくるので、スコアをまとめやすくなります。
ティーアップは右端に
スライスが持ち球の場合、ティーショットは右端に置いて、斜めに打つのがセオリーです。
狙いをフェアウェイ左に定めれば、右に曲がってフェアウェイセンターか右端には止まる計算です。
仮にまっすぐ飛んでも左ラフなので、気持ちよく振れると思います。
右OBのホールではドライバー厳禁
右に曲がるのが持ち球の人は、右サイドにOBや池などのトラブルあるホールではドライバーを持たないほうがいいです。
なぜかというと、ドライバーはもっとも右に曲がりやすいクラブだからです。
簡単に100切りできるコースマネジメント【ナイスショットは不要】で、スコアメイクで一番重要なのは「危険回避」だと書きました。
危険を回避するためには「ドライバーを使わない選択肢」も大事で、右にOBがあるホールではつかまりやすいショートウッドやユーティリティを使うのがベストな選択です。